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みなさんは、医師という職業にどのような印象をもっていますか?
チーム医療の中核を担う専門職というイメージだけでなく、“多忙”、“高給”など、現実的な側面にも、もはや異論はないでしょう。
では、その医師という職業、どうすればなれるのか、ご存知ですか?
もちろん、医学部受験をくぐりぬけ、6年間の大学生活をつつがなく終え、さらには医師国家試験に合格して晴れて医師免許が交付されるわけですが、今回は“どの病院を選び、就職するか”というところを取りあげます。
このような医学生の就職活動、実は男子のほうがよりシンプルです。医学部が6年制である以上、ストレートに入学し、卒業しても、その時点で24歳になりますね。
女子医学生のなかには、卒業直前に結婚したり、直後に出産し、子どもにある程度手がかからなくなってから研修医になる人も、少なからずいらっしゃいます。
そこで、これから医学生の就職事情を、より一般的な男子医学生の例でご紹介します。
“医師不足”があちこちで叫ばれるなか、「医学生はどこでも引く手あまたか?」と聞かれれば、そうであるとも言えるし、そうでないとも言えるのが現状です。
ここら辺の事情はちょっとややこしいので、順を追って説明していきましょう。
まず、この【前編】では、医学生が卒業年度の夏までに済ませる就職活動、病院見学~選考試験についてを取り上げます。
■1:まずは病院見学
医師免許があれば、身分上は医師ということになりますが、当然すぐに一人前というわけではありません。
それが“研修医”ですね。現在の制度では、医師としての最初の2年間は“研修医”として働くことになっています。そして、このときに勤める病院は、自分で選ぶことができるのです。
卒業後、必ず出身大学の医学部附属病院で研修をしていた時代はひと昔前。
これが自由化されると、医学生ももちろん、一般の就職活動のように、各病院の医学教育の質や勤務待遇を見定め、自分の医師としてのキャリアプランに沿った病院を選択することになります。
ちなみに、どの病院でもこの“医師臨床研修”が可能であるわけではありません。国が定めた一定の基準をクリアした病院だけが、研修医を募集することができるのです。
医学部の高学年になると、100を超える病院が合同で説明会を行う“レジデントナビ”や、個人で申し込む実習を通して、いくつかの病院を見学することになります。
■2:選考試験を受ける
行きたい病院をある程度絞ったら、卒業年度の夏までにその病院の選考試験を受けます。そうです、試験はあるんです。
しかし、事情は複雑です。前述したように、医学生が自由に病院を選べるとなれば、当然人気のある病院とそうでない病院が生まれてしまいます。
人気があるのは、おもに症例数が豊富であり、研修医への教育が手厚い病院です。有名なところでは、『虎の門病院』や『国立国際医療センター』などが挙げられるでしょう。
必然的に、人気がある病院の試験は“落とすための試験”になります。一方、将来その病院の戦力となる研修医をどうしても獲得したい病院は“採るための試験”をすることになります。
自然と、人気のある病院よりもそうでない病院のほうが、給与や勤怠などの勤務待遇が良くなったりします。医学生はそこで、自分のニーズに合った病院を選択するんですね。
現在、医学生の就職活動は、“買い手市場が生んだ売り手市場”と呼べるのです。
いかがでしたか? ここまでで生まれる疑問は、「じゃあ、選考試験に落ちたら、どうなるの?」ということでしょう。
もちろん、医学生も一般の就職のように、“本命”から“滑り止め”までいくつか用意するわけですが、直近である平成23年度の医学生の内定率は、なんと96.7%です。
医師は医療現場に不可欠な存在ですから、それを送り込むシステムもなかなか手が込んでいます。
次回のでは、この驚異の内定率を支える“マッチング”という制度を説明していきます。
一般的には知られていない医学生の就活事情、知っていれば医師がより身近な存在になるかも!? どうぞ、お楽しみに!
【職業シリーズ】
シアリス 20